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光コムレーザーの長い歴史

 

 

当社から現在のモデルの光コム形状測定器をリリースしたのは2016年です。

確かに製品としては新しいのですが、実は2008年ごろから光コムを利用した計測技術の開発に着手した歴史があります。

さらには、1990年代から、光学分野において光コムそのものは大変注目されてきました。

つまり、長い歴史の積み重ねのもとで成立している確固たる分野であり、

急に出てきた技術ではございません。

 

本ページでは、どのような歴史があるのか、そして21世紀においてなぜ盛り上がっているのか、概略をご紹介したいと思います。

 

 

 

 

▼1970年代~1990年代:基礎研究時代

レーザーの利用・開始は1960年代です。光コムの研究は、大阪大学等において1970年代に始まりました。

そして、1978年にはドイツのヘンシュ教授らがモード同期方式光コム発生器の研究を始めています。


当社の創業メンバーである興梠(現 株式会社光コム会長)は、1990年代に東京工業大学にて

ファブリペロー電気光学変調方式の光コム発生器の開発に着手しました。

このときはまだ株式会社ではなく、東京工業大学の研究室です。

このように20世紀は各国で基礎研究がおこなわれている時期と言えます。

 

 

▼2000年~2005年:光コムが脚光を浴び始めた時代

21世紀になると、光コムは有望な研究分野として脚光を浴び始めます。

2000年には、ノーベル賞を受賞したジョンホール先生が、モード同期レーザー光コムによる光周波数の直接測定を実現します。

 
株式会社光コムが設立されたのも、同じ時期(2002年)です。
そして、2005年には、東京大学の香取先生が光時計の開発に成功し、ジョンホール先生はノーベル物理学賞を受賞。
2005年は、光コムに関しての認知度が拡大した年になりました。
 
 
 

▼2006年~:光コムの本格的な応用がスタート

このころになると、光コムの応用が急速に広がります。

当社は2008年ごろから計測技術の開発に着手、距離計や振動計を早々に開発し、2010年ごろには形状測定器の基本モデルも完成いたしました。


2009年には、日本の”長さ”の国家標準に光コムが選ばれました。 

光コムを含む、これら光学分野の研究・発展を記念し、2013年にはユネスコにより”2015年を国際光年とする”宣言がなされました。

2015年には、日本でも国際光年のシンポジウムが開かれるなど、20世紀後半からの研究が結実したと言えるでしょう。



▼2016年~:光コム形状測定器の本格的な販売

2016年4月に、当社から光コムを活用した形状測定器をリリースいたしました。

全数検査、インダストリー4.0といったテーマが製造業の目下の重要テーマであることから

高速・非接触測定技術として大変ご関心をいただいたようです。

早速、自動車メーカーを中心に採用が始まり、2017年にはインライン測定分野にも導入されました。



いかがでしたでしょうか?

製造業の分野で光コムというと新参者の技術ではあるのですが、以上のような膨大な基礎研究の上に成立している技術です。

ノーベル賞に選ばれ、そして日本の長さ標準にも選ばれた時期が2005年~2010年ですから

2016年~2017年に形状測定器として実用化されたタイミングは早くもなく遅くもなく、

ある意味必然ではないかと考えています。

 

今後、光コムレーザーは様々な計測・分光技術として利用が広がっていくものと見込まれています。

当社も、製造業・金属分野を中心に、その一端を担えればと考えております。



【執筆 : 株式会社光コム 取締役COO野田直孝】 

 

野村総合研究所にて経営コンサルティング・事業再生に従事。

その後、上場Webベンチャー等を経て光コムに参画。

測定器事業を通じて日本発のインダストリー4.0の実現を支援する。

専門は、事業経営・マーケティング、業務革新・システム開発。

趣味は自動車、および自動車生産ラインの見学。